クラシックギター製作家~松井邦義さんの新作を受け取りに

  今日の日曜も寒さが続きました。私ペペ田代は、ペペタスギター教室~定休日で、アサイチ出、東京は町田のギター製作家・松井邦義さんの工房へお邪魔して、私&高田馬場教室用に作ってもらった新作ギターを受け取りに伺いました。
 何度も書きますが、松井さんとは長いお付き合い。
 いつも、色々とお世話になり、感謝しております。
 工房で、仕上がったギターを手に記念撮影。
 後ろの作業台には、塗装仕上げ中の新作ギター。

 今回のスペックは:
・トップ_スプルース(松)
・裏&側_シープレス(糸杉)
・スケール_657mm
・セラック塗装
のクラシックモデル。
フラメンコではありません。
超・素晴らしい仕上がり。音出した瞬間、ビックリしました。松井さんの【良さ】が、大変良い形で反映されている、素晴らしい作品になりました。

 今回も色々と無理を言って、聞いていただきました。ありがとうございました。
 このギターの特徴は:
・高速立ち上がり
・クリアな高音
・パンチ&パワー
・プレゼンスによる粒立ち
・バランスのよさ
など、実に点数の高い内容で、弾いて音出しつつ、色々と話たのですが、まあ、「良かったな~」と。
 
 工房前の庭から、向けるような冬空を。
 しっかし、良かったです。新にギターを手に入れることは、人生最高の喜びであり、ギタリストであってよかったな~、と心の底から思えること。
 今日はハッピーな日だったです。家に帰り、早速録音に使用しました。GOOD!!
 高田馬場教室で、このギターを使用する生徒の皆さん、おめでとうございます。素晴らしく、楽しいですよ!このギターを弾くことは!
 さて、いまや押しも押されもせぬ、大人気製作家になった松井邦義さん。その作品も、大抵、製作~即完売、でなかなか店頭で見ることも難しい。
 興味があって、注文したいな~、と思ったりしたら、ペペタスまでお声掛けください。ご紹介します。
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ペペ田代~クラシックギター名器を堪能

  昨日の木曜日、ペペタスギター教室~高田馬場スクールにてレッスン担当の私ペペ田代は、所用があったので数軒の楽器店さんを巡り歩きました。
 そして、お店のご好意で、店頭にあるクラシックギターの歴史的名器を心行くまで弾いて堪能しました。
 まずはクロサワ楽器店・新大久保本店2Fのクラシックギターフロアにて、現代的クラシックギターの原型をなした【アントニオ・デ・トーレスAntonio De Torres】を2本。
 トーレスは博物館コレクション的なギターになってはいますが、コンディションさえ良ければ、バリバリ現役で音楽が弾ける、素晴らしいギター。
 まさに【本物】だけが持つ、えもいわれぬフィーリングがあります。ぺぺ(ペペロメロさん)はトーレスを3本所有。なので、パパの家に行ったときは、必ず弾きます。
 私が今回トーレスを見たのは、2年前にパパのトーレスを弾いて以来だからちょっと久し振り。しかし素晴らしいギターですよ!まさに【女王】だな。
 製作番号_SE127(1889年製)。
 スプルース/マホガニー。側&裏は珍しい3ピース。
 アルメニアに引っ越してからの作品。
 コンディションが抜群に良い。私はマホガニーのトーレス、初めて。感心しました。素晴らしい。音が良い・音楽的に響く・文句なし!
 トーレス研究で名高いロマニリョスが、自著のなかで【きわめて粗悪な松材をトップに使用】と書いている。
 私はそうは思いません。木目が粗いけど、1910年代のマヌエル・ラミレスなんかも、同じ感じの材を使ってた。
 しかし、良い音・良いギター。ギターの評価には実に厳しいペペ田代が、絶賛です。欲しいな~。
 製作番号_FE27(1867年製)。
 スプルース/シープレス。裏は3ピース。
 修理履歴は多いものの、こちらも本物の音がする。流石。
 ゴルペ(ピックガードね)が張ってあったり、ペグがヴァイオリンタイプだったりと、フラメンコギター的なテイスト。
 ボディーが小さいですね。セヴィーリャ工房での、キャリア初期の作品。
 この後、徐々に大型化して、近代的なギターの原型へと発展してゆくのです。
 こういった歴史的ギターが日本にあるのは、本当に喜ばしいことだ、と思います。ぜひ、末永く日本で愛され続けて欲しいと、切に願います。
 ちなみに、このときデジカメで演奏したVTR撮りました。デジカメで収録した音なので、たいした音ではありませんが、ギターの良さは分かりますよ。
 URL知ってる人だけが見られる隠しファイルでYOUTUBEにアップしました。見たい人はメール送ってください。URLを返信します。
info@pepetas.com
 さて、もう1本、紹介します。私の大好きなギター・サントス・エルナンデス(1938年製)。
 こちらは神田明神参道にお店があるメディア・カームさんにて。
 表面版が若干、「波打」が出ていて、コンディションは【MINT】ではないですが、文句なし、音良し!
 私ペペ田代~サントス大好きギタリスト!サントスにはいつも興奮します。
 ちなみにパパはサントス、8本所有。もちろん、パパの家に行ったときは弾きまっくってます。
 また、東京でも数十本のサントスを弾いてきましたが、これは音の良い、ナイスギターの部類、それも上のほう、だな。
 ほんとに、いいね~。ギターの真髄だよ!!
 しかし、こういった名器達を弾いてると、心の憂さを忘れます。弾いた後で、【欲しい欲しい病】が出て、現実とのギャップに苦しむのだけどね。
 ただ、この日はこのギターたちのおかげで、生きる元気をもらった訳です。感謝、感謝。愛しきギターよ、ありがとう。
 ご好意を頂きました楽器店の皆様、まことにありがとうございました。

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松井邦義さん工房へ修理品を受け取りに

  今日は日曜日でペペタスギター教室はお休みです。私ペペ田代も今日はレッスンお休みです。台風の影響で、雨になりました。入梅してしまったし、これから湿度高い日々ですねぇ。ギターの湿度管理に留意しましょう。乾燥よりはいいけどね。
 さて、今朝は先々週、クラシックギター製作家~松井邦義さんにお願いした修理品の仕上がりを受け取りに、工房を再訪です。
 いつも日曜の朝は、道が空いているのですが、今日は車が多かったなぁ。
 ペペタスギター教室~高田馬場校で使用している松井さん作のギター。2002年製。仕上がりを受け取った日が懐かしい。松井さん、現在の工房に引越しなさる前の、古い工房だったなぁ。
 もう、長い付き合いだ。
 修理、完璧。さすがです。
 現在製作中のギター。もう、ほとんど仕上がりですな。
 今日も、奥様がお茶を入れて下さいました。所用があってゆっくり出来なかったので、次回はゆっくりお邪魔したいです。
 製作中の【ヒールレス】。
 松井さんも初の試みだって。
 レイズド・フィンガーボードで。まあ、ハイポジション対策だね。
 さて、生徒さんから預かったギターも全部素晴らしい修理~仕上がりで、良かった。いつも安心してお願いしています。
 雨の日の運転は気を使いますね。皆さんも、安全運転で。
 ところで、大震災後のガソリン不足の折から、省エネ運転をしてみようと試み、今も続けてます。
 1300ccのファンカーゴで、以前はいいとこ1L当たり11km程度の燃費だったのが、出来る限り、立ち上がりに2000rpm以上エンジンを回さないようにしたら、14km超えました。すごい違いにびっくりしてます。皆さんもやってみませんか?

50年代初期の銘器を弾く~ブーシェ&ラミレスⅡ

  12/6(月)~私ペぺ田代はペペタスギタースクール高田馬場教室にてレッスン担当日。
 昨夜、クロサワ楽器店からメールが来て【ラミレス2世のシープレスが入荷しましたよ】と。以前から「入荷したらすぐに教えて!」と頼んでいたので、レッスンの合間に何とか時間を作って、新大久保のクロサワ楽器本店2F~クラシックギターフロアへ駆けつけてしまいました。
 1952年製~ホセ・ラミレス2世。
 パパ(ぺぺロメロさん)が、このタイプの超名作を持っていて、私もパパ宅に滞在時には、愛奏させていただきました。
 いやー、結構ですなぁ!満点とは言えないけど、しかし、素晴らしい。ギターの真髄を持ってる。
 余裕があれば即決で買いたかったね!
 さて、このギターの大きい写真や、もう1本見た超銘器【ロベール・ブーシェ1951年】のことなど、オフィシャルブログに書いたので、そっちをぜひともご覧くださいませ。https://www.pepetashiro.com/blog/2010/12/50.html
 素晴らしい、【本物】は最高だよ。日本のマーケットのゆがんだ価値観、本質が分かってない馬鹿さ加減にはホトホト呆れるが、こんなに素晴らしいギターが日本にあることは素晴らしい!

トーンボックス(ブースター付)製作

 今日は金曜日で、私ペぺ田代は、ペペタスギター教室・小平~花小金井教室でレッスン日程。雨になりました。花粉も来たね!目がかゆい。
今週の火&水曜~行田教室にて、レッ スンの空き時間に、トーンボックスを製作しました。
 ギブソンL-4に、ケントアームストロングのピックアップを取りつけて、アンプリファイズ出来るようにしたのですが、ギター&ピックガードには、ヴォリューム&トーンを付けなかったので、別途必要不可欠。
 特にトーン回路が無いと、JAZZの音を作りづらいから。
 先日制作&アップした、「Pepetas Theme」の録音にも、あればよかったのですが、あまりの忙しさに、部品を調達したものの、制作できない日々が2カ月近く続いてしまい、ようやく制作に取り掛かれました。

 内部写真です。
・250kΩのAカーブ~ヴォリューム
・3点SWで、トーン回路に向かい
・.022μF-パス-.044μFと、コンデンサの値を選択出来る!
・20dbブースター(on/off)
・最後にマスターVOL
という、レコーディング&ステージに重宝なアイテム!
 こういった電子工作は久しぶりだったな~。懐かしい。たまには楽しい!
 完成チェックで、手元にあったテレキャスターを通してみたら、凄く良いフィーリングの音が出ました。
 オレンジドロップ(コンデンサ)が、良い効果を出してます!
 今後のレコーディングに、大活躍だな!
 こんなことも、ギターに関わる、楽しみの一つなんだよ~!

松井邦義ギター工房へギターリペア完成品を受け取りに

 まずはニュースです。ペペタスギター教室のHPが、全面的にリニューアルされました。VTRや写真も沢山配置しました。まだまだ、手を加えたり、ページが増えたりする予定ですが、ひとまずの公開になりました。
 昨夜遅く、公開してもらったのですが、少々、技術的な問題が発生していまして、今夜には解決し、めでたく、「ひとまずの完成~無事完全公開」となる予定です。どうぞ、今夜以降に御覧ください。
さて、今日の話題は、正月にギターリペアをお願いしていたギター製作家・松井邦義さんから作業完了のお知らせを頂いたので、1/31(日)に取りに行ってきました。
 私のギブソンL-4(丸窓)のリペアでした。
 まずはフレット交換。私の愛用する、大きめのフレットを打ってもらいました。
 相変わらず、いい仕事です!
 指盤のコンディションも、カンナを薄くかけてもらって、良くなりました。
 指盤のフィーリングは、まったく変わってないので、流石、名人ですな!
 表面版の割れ。昨年の購入時からありました。ピックガード下&ネック脇。
 裏側から修理(当木)してあったのですが、「接着強度がほとんどない状態っだったので、ついでに治しといたよ」と言うことで。
 薄い当木とニカワでの接着&補強。
 裏板のハガレ(4か所以上あった)も、全部修理してもらいました。なんたって1928年製のギターだから、疲れてます。
 ですが、ここで、【正しいリペア】をしておけば、これから数十年、安心して使えます。
 ギターを知り尽くしている私と松井さんが、修理の方針を決定したので、結果が悪いはずがないです。もちろん、名人~松井邦義のお手柄です。
 ついでに、マーティンOM-18CTMを持参して、簡単なメンテナンスと、エンドピンジャックの取り付けもしていただきました。
 互いの信頼関係が、何より重要ではありますが、こんなに安心して、リペアをお願いできる方は、そうはいない。
 私のギターのリペア&メンテナンスは全て、松井さんにお願いしています。
 ただ、人気クラシックギター製作家ですから、自分のギター製作で年中、忙しいわけで、なかなか、リペアも頼みづらい。
 製作工程の流れの中で、時間がとりやすい時期を、あらかじめ(相談して)教わっておいて、そこに無理やり、お願いします。
 いつもわがままを聞いてもらい、感謝。感謝。
 
昨年末に仕上がったスティール弦のハカランダ試作品【FTS-BR】。前回も紹介しましたね。
 非常に素晴らしい仕上がりで、製作者自身、気に入っています。
 購入を御希望の方には、売ると言ってました。私もお薦めします。凄く良いギターですよ。
 ペぺ田代が仲介させていただきますので、私に連絡ください。
 さて、前回のブログを書いたら、「修理を頼みたいので、紹介してほしい」と問い合わせが、いくつかありまして、「やはり質の良いリペアのニーズは多いな」と思いました。
 実際、その中のいくつかの注文は、松井さんが引き受けたそうです。
 で、松井さんに、「もっとリペアを受けたらどうですか?」と言ってみたところ、「やはり自分の製作が第一になるので、スケジュール次第だし、まあ、どうしてもって、言ってくれる人は考えるけどね~・・・」と歯切れが悪い。
 なので、御希望の方、私が仲介します。でも、引き受けてくれるかどうかは、時期と症状(リペア内容)次第だと思いますが。
 でも、残念ながら、質の悪い(というかレベルが低い)リペアが常識的に氾濫する中、(ギターを本当に知り尽くしてないせいだと思う)これだけの職人さんは貴重です。
 皆さんも、ギターの修理は、本当に信用できる人に任せたほうがいいですよ!

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ギター製作家~松井邦義氏の工房を訪問

  今日はもう1月4日。皆さん、お正月はいかがお過ごしでしたか?私は昨日から働いております。VTR撮影、ギターメンテナンス、デスクワークなど、仕事してると、一日があっという間に過ぎますね。もっとも、休日のほうが、もっと早く過ぎるけど。
 で、ペペタスギター教室、2010年のレッスンは、明日から開始です。
 私ペぺ田代は埼玉・行田スクールにてレッスン担当。高田馬場教室のビギナー専用コースも営業してます。
 今日は、午前中を使い、旧知のクラシックギター製作家・松井邦義さんの工房を訪れました。
 目的は、昨年購入した1928年製ギブソンL-4の修理&調整を依頼に、ギターを持参しました。
 2代目を継ぐ息子さんと、私のL-4の状態をチェックしてる写真です。
 お願いしたのは:
・フレット&ナット交換
・ピックアップ取付
・ピックガード製作
・裏板はがれの修理 など。
 松井さんは、日本では私が最も信頼している職人さんで、ギター製作はもちろんですが、リペアに関しても、極めて高度で、見事な腕前の持ち主。
 私が手放しで、修理をお任せ出来る、超一流のルシアーなんです。
 松井さんの本業は、クラシックギター製作。
 が、アコースティックギタリスト・石川鷹彦さんとの親交から、石川さん用のギターも製作しているなど、「純クラシック」以外でも、造詣が深い方です。
 「年末に仕上がった試作品、弾いていってよ!鉄弦なんだけど」
 ということで、拝見しました。
 以前から松井さんは、「特別に頼まれた場合は、スティール弦ギターも製作」しているのですが、
 「ハカランダで作ってみたよ!」と。

 素晴らしいハカランダですね。
 音色は:
 元来のモデル(松井さんの金属弦:model FTS)は、きらめくような高音~美音と、クッキリした音の芯、伸びやかなサスティンなど、「華やかな美しさ」溢れる作風なのですが、ハカランダの使用と、それに応じた構造によって、「より彫りの深い、生々しい立体感、奥行感」が加味され、「音像も大きくなり」、素晴らしい仕上がりでした。
 カメラを持参しなかったので、私の携帯で撮影なので、画質悪いの、勘弁して下さい。
 ボディ-やヘッドなど、全体的なデザインは、クラシックギター式を踏襲。
 スロッテッド・ヘッドにシェルインレイも美しいですね。
 12フレットジョイント。
 ポジションマークは7.9.12フレットに、スノーフレイクスを中心にしたデザイン。
 トップのスプルースのグレイン(木目)も素晴らしいです。
 非常に、良い材料ですね。
 ロゼッタとラベルです。
 非常に音が良く仕上がって、製作者本人も、満足なさっているようでした。
 松井さん自身、マーティンやリゾネーターギター(ドブロ)などのコレクションを持ち、研究なさっていた経緯からも、その広範な知識と造詣の深さがうかがわれます。
 ギターは、いくら材料が良くて、仕上げが美しても、音がダメで、かつ、音楽的に響かなければ、はっきり言って、何の価値もありません。
 マーケットでは、結構、そういうギターが評価されて人気があるけど、実物を弾いてみて、がっかりするケースが多いですが、このギターは本物。

 したがって、見る前、弾きます。当然ですね。
 素晴らしかったです。お薦めです。
 そんな雰囲気に、「出来がいいから、売ってもいいかな~?試作品だけど」と言ってました。
 なので、興味のある方は、ご紹介しますから、メールでも気軽に送ってください。
pepe@pepetashiro.com
 今年最初に巡り合った、新しい素晴らしいギター。
 今年も良い年になりそうです。


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ギブソンL4丸窓~1928年製

 今日は日曜日で、ペペタスギター教室は全校定休日。私ペぺ田代も、デスクワーク(煩雑でここ数日忙殺されてます。レッスン以外の時間から捻出なので、大変です)及び、自分の練習と勉強で、レッスンはお休み。
 さて、今日は衆議院選挙ですね。皆さん、必ず投票に行ってくださいね!
 私は選挙権を得たのち、1回だけ、参議院定例選挙を棄権した以外は、皆勤賞。
棄権したその回も、スペイン滞在中に「公示~投開票」で、マドリッドの大使館へ行くのも大変だし、棄権しましたが。
 ともかく、投票は、良く考えて、責任を持って!でも、絶対に棄権しちゃダメ!!!
 さて、今日の話題は、古いギブソンギターの話。
 生徒さんのギター選びに、楽器店に同行した折のこと。
 めでたく、その生徒さんは、個体的に「当たり」ギター(マーティンOM28V)に出会うことができ、一安心。
 で、ついでに気になったこのギター、音出し、してみました。
 すると、これがまた、「大当たり」!!!
 私は、「当たり」のギターは、資金繰りにかなり無理があっても、がんばって買います。
 なぜなら、「当たり」は、滅多に出会わないからで、確率的には「年に1回」あるかないか?くらい。
 だから、買ってからメンテナンス、調整~大事に弾きこんであらゆる面を完調にした頃、そのギターを見た生徒さんから「絶対に譲ってくれ」と押しに押されて、泣く泣く手放すわけです。


 さてこのギター。ギブソン社1928年製の「L4」です。
 「fホール」が多いアーチドトップギターでは、少数派の丸窓。
 まあ、レアであるし、オールドであるし、それだけで価値ありそうですが、私ペぺ田代は、そんなことは一切興味なし。
 楽器として優れているかどうかしか、評価しません。
 で、このギター、見事に素晴らしい音がします。機能的コンディションが良く保たれ、音程も良いです。
 Lシリーズらしい、伸びやかで開放的な、おおらかなサウンドは、正に世界が知っている「L」の音。
 ジャズで愛され続ける「ギブソントーン」そのもので、感心しました。
 入手してから、時間と予算をかけて、手を加えないといけないのですが、それも楽しみ。
 私にとっては、メインギターではないので、のんびりやります。
 HOLD(予約)したので、明日、取りに行こうかな!楽しみだ!
 いくつになっても、優れたギターを入手することは、人生最上の喜び!最高の幸せですよ!
 やめられな~い!

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ギター弦はサバレス

 3連休はいかがでしたか?私ペぺ田代は、風邪でダウンしてしまいました。撮影の仕事が詰まっていたのですが、ひどいガラガラ声で、撮影不能となり、思い切って完全休養にしました。もちろんデスクワークや練習はしてるけど。
 さて、10月31日の金曜日、北の丸公園の科学技術館で、毎年恒例の弦楽器フェアがあり、私は毎年、出展するサバレス社から、弦をまとめて購入するために出かけます。
 この日、天気は、生憎曇り。今年は東西線九段下駅から、北の丸公園内をのんびり散歩しつつ、行きました。
 ここはいつ来ても、美しいです。お土産をリュックに持っているので、重いのですが、のんびりと景色を(季節を)楽しみながら、歩きました。曇り空でも、堀に映る光がきれいですね。

 すっかり落ち葉なのですが、綺麗な紅色の葉が目に入りました。
 美しいですね。背景の右上部にも、ぼかした状態で紅が何点か入って、写真的にもうまくゆきましたね。
 光が足りなかったし、風も吹いて葉が揺れるので、遅いシャッタースピードで、無理かな?とも思いいましたが、御覧の通り。なんとかなりました。撮影結果がすぐさま確認できるデジカメって、ホントに便利ですね。

 サバレス社の社長、ベルナールさんです。ハンサムですな。
 毎年あってるうちに、すっかり仲良しになりました。今年も、日本酒をプレゼントしました。すごく良い方で、尚且つ、仕事熱心。素晴らしいです。
 毎年、私用に、沢山の弦を、持って来てくれます。注文した分と、あと、サンプルなどをいただきます。
 今年はバルク弦(商品用にパッケージしてない、剥き出し、そのままの弦)状態で、大量に自分用の弦を購入したのと、ジャズギター用の弦をまとめ買い。
 あとは、サンプルでエレキ用とアコギ用ブロンズ弦をもらいました。後日詳しく紹介します。

 毎年、土産をもらうのですが、今年はこのコーヒーカップとソーサーのセット。
 流石フランスですね。ソーサーが、きちんと、カップとチョコを置く場所が作ってあります。
 フランスは、チョコをなめながらエスプレッソのストレートを飲んだりするから、それに便利に作ってあるので。
 私も早速やってみました。結構でした。ありがとう。色合いも美しいです。成熟した大人の男が日用するのにピッタリだね!

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サバレス弦はフランス・リヨンの大企業

 今日は、ギターの弦の話です。最近の諸物価値上げの波は、サブプライム問題に一端を発する、投機マネーの「あさましき」狂乱ゆえですね。
 20世紀最大の実験は「共産主義」と言われ、そしてそれが「崩壊・瓦解」するのを我々は経験してきました。
 そして今、「資本主義にも限界があるのだ」との認識が広まり、そして「その限界」に起因する多くの問題が世界を席巻し、「誠実に生きたい人達の生活」を大きく揺らしています。
 ギター弦は消耗品なので、定期的に交換するわけで、まあ、感謝しつつ使っていますが、この世界にも値上げの波が来るでしょう。前置きはこのくらいで。。
 私ペぺ田代は、フランス・リヨンに本社を置く「サバレス社」の弦を愛用しています。社長のベルナール氏と親しくなれたので、毎年、氏が東京へ来日する折に、弦を譲ってもらったり、意見交換したり、おしゃべりしたりしています。
 まあ、一応、 Pepe Tashiro is suported by SAVAREZ Strings ということで。 
 サバレスは、歴史ある弦メーカー(テニスのガットでもおなじみ)で、ことクラシックギター弦の世界では、古くから「アメリカのオーガスチン社」と2大メーカー。
 で、まずはクラシックギター弦の話から。
 高音弦で、研磨弦です。現在、正式には、日本に輸入されていません。私はベルナール氏から直接もらいます。商品名は「520Jシリーズ」。ラベルは「黄色」です。スーパーハイテンション。
 パパ(ペぺ・ロメロさん)愛用の弦です。明るく伸びやかで、実に好ましい音色です。実によく歌うし、素晴らしい。唯一の欠点は、音色変化の鋭敏さが若干少なめ、かな。私は、もう何年も、高音弦はこれ一筋です。

 低音弦は「コラム」シリーズ。こちらは普通に日本で売ってます。張りが強く、音量が大きく、音色は太く、かつ切れ込みもシャープで、明るいです。
 上記の「黄色」と組み合わせると、「素晴らしいテノール歌手」のようなサウンドです。この「コラムの低音と黄色の高音」の組み合わせが「ペぺロメロ・スペシャル」。
 唯一の欠点は、弦長660mmのギターに張ると、5弦のみ「テンションが緩い」感じになること。パパも言ってる。

 それをベルナールに言ったら、低音弦をこれに変えてみてくれ、とのことでもらったのが、「HTクラシック」。
 良い低音弦ですが、初めて張ってみた頃に、私は鹿に右手薬指を噛まれて(この部ブログでも紹介した鹿島神社での時)爪がダメになってしまい、クラシックギターが弾けないので、残念ながらシビアなステージ、レコーディングでは未使用で、ハッキリしたことは言えませんが、コラムよりクリアで、分解力が高い感じ。でも、シビアな仕事で、何度も使用してみないと、真価はわかりません。

 サバレスは「ジプシージャズ御用達」の「ARGENTINE弦」でも有名ですが、昨年、新たなエレキ弦シリーズを発売しました。日本に輸入されているかどうかは、未確認です。とても良い弦で、私は仕事でのジャズギター演奏に常用しているので、紹介します。
 大体、鹿に噛まれてから、ピック弾きじゃないと、シビアな仕事はできないから、何十年振りで、ジャズな日々を過ごしている今日この頃のペぺ田代。
 ラウンド・ワウンドの「ニッケル・エッセンシャル」シリーズ。私は012~052のへヴィーゲージをフルアコに張ってます。
 パワーがあり、太く厚めで、伸びやかなリッチサウンド。音程も良く、強度も高いです。私は、最近のアメリカ製の弦が「劣化が早くなり、音も過剰にブライト」になる傾向に非常に不満だったので、この弦は、実に嬉しかった!
 ロック用の細い弦のセットは、まだ試していないけど、きっと同様でしょう。良いと思います。唯一の欠点が「太い弦で、若干倍音構成にうねりが出る傾向」が見られます。張り上げるとき、絶対にねじれないように注意が必要だ。

 ラウンド・ワウンドの「ニッケル・エクスプロージョン」シリーズは、ノーマルなバランスを狙った「エッセンシャル」に対して、高音、高次倍音の出方、つながり方を強調した弦で、ぐっと上品に高音が伸びます。両者は大きく個性が違います。
 中高音から高音まで、全く穴がなく、スムーズにつながっています。上品で、なり方もまとまっている感じ。バランスが良いです。エグミも全くなし。
 11月のステージはこの弦を使用しました。

 全部、とても良い弦なので、皆さんにお勧めしたいですね。ところで、ベルナール氏に前回もらったお土産が、この小鳥の置物。リヨンの田舎で、職人が伝統的な工法でのんびり作ってる、手作り品だって。CD棚に飾ってます。

 ベルナール氏が「夏においでよ。一緒に、近くのビーチで週末を過ごそうよ」と誘っていただいているので、ぜひぜひ行きたいところですが、実現するのはいつになる事やら?
 フランス、行きたいなぁ~。
 ちなみに、サバレス弦のサイトはこちらです:
http://www.savarez.fr/corde-savarez.html
 

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ストラトの話-2

 前々回に続きストラトの話~2。今日は、ネックの仕込み角度の話。5~60年代のネックはデタッチャブル4点ネジ止めジョイントで、70年代に入りCBS社傘下となって大幅なモデルチェンジをして、「仕込み角度調整芋ネジ式3点止め」になりました。
 このことからも分かるように、ジミヘン以降、アームを激しく使う演奏が一般的となり、アームを(アップ可能な)フローティングにセッティングするプレーヤーが増えたわけですな。
 そこで起こる問題が、ブリッジサドルを最低に低めても、ハイポジションで弦高が高い現象が起こったわけです。
 で、その解決方法として、ギブソンのようにネックの仕込み角度をつける方法。これによって前述の問題点は解消されたわけ。
 でも、勿論欠点もある。ボディーとの接触率が下がるフローティングは、サスティン(音の伸び)と音圧の面で、フィックスより劣るわけ。それにまして、ネックまで接触率を下げてしまうのだから、だいぶ軽いなり方になってしまうわけ。まあ、「パコーン」といった感じのなり方ね。
 それもストラトのキャラクターとして愛する方が多いのですが、何れにせよ問題点だったに違いは無い。
 で、こういった構造(設計)上の欠点を、次世代の新設計のギターたちは改良してゆくのですが、どうにも、オリジナルのストラトの魅力を超えられない、といった現象が今日まで続いています。
 面白いよね。またまた、あっと言う間にこんなに長くなっちゃった。また次回に続く。

ストラトキャスターの話

 今日から何回かに分けてストラトキャスターの話。いつもペペ田代ブログには、ギターの話が出ないというご批判に答え、連発で行くぞ!
 さて、ストラト。今日のテーマは「調整」。
 ストラトほど、調整で音やなり方が変わるギターも珍しい。ゆえに、さまざまなバリエーションを生み出してゆく母体になった側面があるのかもしれない。
 まず、シンクロナイズド・トレモロユニットの調整~フローティングかフィックッスによってなり方が大分違う。もちろん、アーム多用するなら断然フローティング。
 アームを使用すれば、どうしてもチューニングがくるう。これはもう仕方ない。よく「自分のはくるわない」という人がいるが、シビアなレコーディングでOK出るほどのレベルではないので、そういう意見を言っている人は、耳が悪いし、シビアなレベルで仕事してないんだな。間違いない。断言します。
 で、ステージだと「いかにくるいを最小限にとどめるか?」という話で、基本ルールはシンプル。「アップで終わる」イコール「弾き終わって、音がない一瞬に、一瞬アームをアップしとく。ついでに複数弦をチョーキングアップしつつ」がベスト。
 単純に、バックに収めてあるスプリングで戻ろうとする力より、弦で戻ろうとする(長い物体、距離でと言おうか)力のかかり方のほうが正確に戻ってくれるので、くるい難いということ。
 なのでジミヘンみたいにアームダウンで終わってしまい、そのまま次のフレーズにかかる演奏をしてると狂いまくるよ、と言うこと。ジミヘンはスプリング5本バリバリのフィックスだから余計そうだね。でも、フロイト・ローズなき時代に、あの音程幅のアームダウンは画期的だったのでしょう。
 ありゃ、もうこんなに話が長くなってしまった。では、次回に続く・・・。